利ざやとは、株式や外貨など保有している資産の価値が価格変動によって、保有時点よりも高くなり、利益が発生している状態を指します。「含み益」とも呼ばれます。
「利ざや」は他の意味でも使われることがあります。例えば、一般の商取引では、調達価格(原価)と売買価格(定価)の差額の利益のことを指します。また、銀行融資の場面においては、借りた金利よりも高い金利でお金を貸し出すことで得る利益のことを、利ざやと呼びます。
一方、価格変動によって、保有している資産の価値が保有時点よりも安くなっている状態のことは、「逆ざや」と呼びます。
リスクとは、一般的には「危険、危険の度合い、予想通りにいかない可能性」という意味合いの言葉です。資産運用や金融取引においては、「将来受け取る利益(リターン)に対する不確実性」を指します。
リターン|海外FXお役立ちガイド
投資の世界では、損益の変動幅が小さいことを「リスクが小さい」、損益の変動幅が大きいことを「リスクが大きい」と呼びます。ローリスクでハイリターンな投資商品は存在しないため、自分の許容できる範囲のリスクを取って、投資していくことが重要です。
リスクオフとは、投資家がリスクの少ない資産へ資金を移動する傾向にある相場状況のことを指します。FXだけでなく、株式、CFD、債券、コモディティなど投資全般で使われる用語です。
一般的に、景気や経済指標の悪化、金融不安への懸念、地政学リスクの増大などが強まると、投資家心理は大きく冷え込み、投資家はリスクの高い投資商品への投資に消極的になります。リスクオフの状況では、日本円、ゴールド、日本債、米国債などが選ばれることが多いです。
これの対極として、投資家が積極的にリスクを取っていきやすい相場状況をリスクオンと呼びます。
リスクオンとは、トレードで利益を追求しやすい相場状況のことを指します。FXだけでなく、株式、CFD、債券、コモディティなど投資全般で使われる用語です。
一般的に、景気の改善、経済指標の好転、金融不安解消への楽観ムードなどが確認されると、投資家心理は大きく改善し、利益追求のため積極的にリスクの高い投資商品へ資産を振り分けるようになります。
これの対極として、先行きの懸念から投資家がリスクを回避して安全な資産へ資産を逃がしやすい相場状況をリスクオフと呼びます。
一般的に、経済活動には景気の拡大期と後退期を数年周期で交互に繰り返す景気循環が存在します。景気が低迷している状態のことを、リセッション(景気後退)と呼びます。
リセッションの定義には各国の経済政策によって異なりますが、欧米では、「GDPが2四半期連続でマイナス成長となった場合」をリセッションとみなしています。日本では、内閣府が毎月公表している景気動向指数のディフュージョン・インデックス(DI)が50%を下回った時に、リセッションと判断されます。
リフレーション(Reflation)とは、景気循環のサイクルにおいて、デフレーションを脱したけれどもインフレーションにまだ達していない状態を指します。
経済政策の観点では、意図的にゆるやかなインフレーションを発生させて景気を刺激する方法として使われます。
両建てとは、同じ銘柄や通貨ペアで「買い」と「売り」の両方のポジションを言います。FX取引やCFD取引では、売り注文から取引を始めることができるため、両建てが実現可能です。株式や債券の現物取引では、両建てはできません。
利益と損失が相殺されることため、一見無意味に思われる両建てですが、リスク管理の観点からは利点もあります。例えば、ナンピントレードをしていて相場が逆方向に動いた場合、両建てをすることで、証拠金維持率の低下を回避することができます。
量的金融緩和(Quantitative Easing; QE)とは、中央銀行が市場に供給する通貨量を目標として、金融政策を行うことを指します。
景気や物価の安定やデフレ回避を目的として、中央銀行は世の中に流通するお金の量を増やします。
リーブオーダーとは、金融機関に対して価格を指定して約定を依頼した売買注文のことを言います。個人向けFX取引における、指値注文と逆指値注文もこれに該当します。
指値注文|海外FXお役立ちガイド
逆指値注文|海外FXお役立ちガイド
インターバンク市場では、為替ディーラーが他行や海外支店に対して、リーブオーダーを依頼することがよくあります。
レジスタンスラインとは、「これ以上相場が上昇しない」という認識をもちやすい価格帯のことを言います。「抵抗線」とも言います。
為替チャートの高値付近の価格水準を水平線で結ぶことで、レジスタンスラインを可視化させることができます。一般的に、レジスタンスラインに為替レートが近づくと、売りが増えて、トレンドが反転することが多いです。
また、しばしば予想に反し、レジスタンスラインを上に突き抜けて価格が大きく上昇することもあり、注意が必要です。こうした動きに乗って取引できれば、大きな利益を獲得できる可能性もあります。
一方、市場参加者の多くが「これ以上相場は下落しない」という認識をもちやすい価格帯のことをサポートライン(支持線)と言います。
レンジ相場とは、上昇または下落を続けていた値動きが鈍化して横ばいになった状態を指す言葉です。FX取引に限らず、株式など広く金融取引で用いられる表現です。これは、動きが停滞した価格チャートを階段の踊り場に見立てて表現されたものです。「調整局面」「踊り場」とも呼ばれます。
上昇トレンドまたは下落トレンドが長時間続いたり相場が急激に動いた時に、踊り場が発生する可能性が高いです。踊り場では、為替レートは方向感に欠け、非常に狭いレンジで上下を繰り返すことが多く、レンジの上下と下限で売買を繰り返すことで、利益をコンスタントに稼ぐことができます。
ただし、経済指標や要人発言などがきっかけで踊り場が崩れた場合、再び為替レートが急激に動き始めることがありますので、踊り場では大きな注文を出さない方が無難です。
連邦公開市場委員会とは、米国の金融政策を議論・決定する会合です。英語では「FOMC(Federal Open Market Committee)」と呼ばれています。
米国の中央銀行に当たるFRB(連邦準備制度理事会)が定期的に開催する、金融政策に関する最高決定会合の位置づけがされています。FOMCには、常任委員としてFRB理事7名とニューヨーク連銀総裁、そして持ち回り委員として地区連銀総裁が4名の、計12名で構成されます。FOMCはこの12名で、6週間ごとの火曜日に年8回開催されています。
FOMCでは、マネーサプライ(通貨供給量)の調節、政策金利・為替レートについての議論・誘導、などの項目について議論を行います。FOMCによって決定された政策金利の数字は為替相場の変動に大きな影響をもたらします。加えて、FOMC後に予定されているFRB議長の記者会見、ならびにFOMC2日後に公表されるFOMC議事録、3週間後に公表されるFOMC議事要旨もそれぞれFX市場における取引材料として非常に重要とみなされています。
ロスカットとは、保有しているポジションの評価損がある一定レベルに達した際に、強制的に損切り注文を実行する機能のことを指します。FX会社では、証拠金維持率をロスカット発動条件の尺度とするのが一般的です。ロスカットの引き金となる証拠金維持率のパーセントはFX会社ごとに異なります。
ロスカットは各国金融当局より義務付けられている措置であり、顧客が負う損失が膨らまないようにするために導入されています。通常、FX会社では、ロスカットが発動する前に、マージンコールが警告として発動します。
レバレッジを掛けて自己資金以上のトレードができるFX取引やCFD取引では、ロスカットが発動しても、しばしば損失額が口座残高を上回ってマイナス残高が発生することがあります。国内FX会社では、マイナス残高が発生したら追証(追加証拠金)の入金が課されます。
海外FX会社では、マイナス残高を自動的にリセットしてくれるゼロリセットシステムがある点で、国内FX会社よりも魅力的です。
ロットとは、FX取引の1回の注文における通貨量を表す単位です。「Lot」と表記します。
一般的に海外FX会社では、1ロットは10万通貨に相当します。例えば、米ドル円を1ロット取引する場合、それは10万ドル相当の取引量を意味します。また、XMなど一部の海外FX会社では、初心者向け口座において、1ロット=1000通貨で計算される取引口座を提供していることもあります。
ロット数が大きくなると、1回の注文で得られる利益が増えますが、それと同時に被る損失も大きくなりますので注意してください。
ロンドン・フィキシングとは、ロンドン時間の16時(日本時間の25時)に行われる金のスポット価格決定のことを言います。
一般に、ロンドン市場は金など貴金属の現物取引において重要な市場であり、この時間帯で決定される金価格は世界的な金の標準価格となります。金は通常、ドル建ててで取引されているため、ロンドン・フィキシングはドル資金の需給関係に大きな影響を与えます。
したがって、この時間帯に為替相場(とくにドル相場)が大きく動くことがあり、FX取引が集中する傾向があります。
ロールオーバーとは、今日建てたポジションを本日中に決済せず、翌営業日以降まで持ち越すことを言います。
ロールオーバーは、ニューヨーク時間が終了する日本時間翌午前7時に行われます。この時点で、未決済のポジションに対して、スワップ金利が生まれます。