ドル円は一時157円台後半まで下落。しかし、その後は158円台へ買い戻されました。
20日のニューヨーク市場では、中東情勢を巡る報道をきっかけに原油価格と米長期金利が低下し、ドル売りが進みました。
その後、報道内容を否定する情報が伝わるとドル円は反発。経済指標だけでなく、原油価格と米金利の変化が為替相場を動かした一日となりました。
中東情勢でドル円が乱高下
157円台後半から再び反発
米・イラン協議の報道でドル円が反落
20日のドル円は、前営業日の158円台半ばから下落し、一時157.83円を付けました。
きっかけとなったのは、米国とイランの戦争終結に向けた協議が合意に近づいているとの一部報道です。
この報道を受けて原油先物価格が急落し、米長期金利も低下。金利の低下がドル売りにつながり、ドル円を押し下げました。
しかし、その後は「合意が近いとの報道は誤り」とする情報も伝わり、ドル円は158円台へ反発しました。
20日のNY終値は158.17円。前営業日の158.50円から約33銭の下落となりました。
今回は、米国の経済指標ではなく、中東情勢を巡るニュースがドル円を動かすきっかけとなりました。
なぜ原油価格が下がるとドル円も下落したのか
原油価格とドル円は、一見すると直接関係がないように思えるかもしれません。
しかし、今回の値動きでは、原油価格の変化が米国の金利見通しに影響しました。
① 中東情勢の緩和期待で原油価格が下落
原油の供給不安が和らぐとの見方から、原油先物が売られました。
② インフレ懸念が後退し、米長期金利が低下
エネルギー価格の下落は物価上昇圧力を和らげる要因となり、米国債が買われやすくなります。
③ 米金利の低下を受けてドル売りが進行
米ドルを保有する金利面の魅力が相対的に低下し、ドル円は157円台後半まで下落しました。
ただし、原油安が必ずドル安・円高につながるわけではありません。
日本はエネルギー輸入国であるため、原油価格の下落は日本経済にとってプラスに働く側面もあります。一方、地政学的リスクが強まれば、安全資産としてドルが買われる場合もあります。
大切なのは、原油価格そのものだけでなく、米長期金利がどう反応しているかを一緒に確認することです。
今日のチェックポイント
ドル円は引き続き157円台半ば〜159円付近のレンジ内で推移しています。
下値:157円台後半〜157円台半ば
昨日は157.83円から反発。再び下落した場合は、157円台半ばのサポートが維持されるかに注目です。
上値:158円台半ば〜159円付近
今週も上値が重くなりやすい価格帯。米金利が再上昇した場合、再び試す可能性があります。
中東情勢・原油価格・米長期金利
米・イラン協議に関する新たな報道や原油価格の急変が、ドル円の方向を左右する可能性があります。
また、ロイターのエコノミスト調査では、日銀が12月に政策金利を1.50%へ引き上げるとの見方が多数を占めています。
日銀の追加利上げ観測は円相場を支える可能性がありますが、短期的には中東情勢と米金利の変動が引き続き重要な材料です。
ドル円は157円台後半で下げ止まるのか、それとも再び下値を試すのか。原油価格と米長期金利の動きに注目したいところです。
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