FXにおける期待値の重要性とは?求め方、活用方法を紹介!

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FX取引に関する書籍やウェブサイトを覗くと「期待値」という言葉をよく目にすることでしょう。期待値とは、それだけFX取引において重要な情報、考え方です。

また、期待値はFXの取引戦略を構築していくうえで基本とすべき参考値でもあります。期待値を求める習慣を身に付ければ、トレードの反省、改善、新規取引手法の開拓などに幅広く活かすことができるでしょう。

期待値の考え方は、これ抜きでFXでの資産運用を考えるトレーダーは皆無といっても良いほど基本といえる指標ですが、FXトレーダー、特に初心者の方は期待値についての理解が曖昧で中々活用しきれていないという方も少なくないのではないでしょうか。

今回はそのように期待値についてわからないことが多く、トレード全般に期待値の考え方を活用しきれていない方向けに、期待値の定義、求め方、活用方法についてわかりやすく解説していきます。

また、近年注目を集めるシステムトレード(自動売買)においては、特に期待値を活用してEA(自動売買プログラム)の選定、改善を行っていくことが重要です。

今回の記事を読んで期待値の理解を深めたら、早速さまざまなFX取引の運用に役立ててみましょう。

期待値とは?

期待値とは一般に「ある試行の結果、得られるであろう数値の平均値」と定義されています。一方、FXにおける期待値とは、「ある手法またはEA(自動売買プログラム)が1回あたりの取引で獲得できる損益の平均値」です。

1回あたりの取引損益の平均値を指す「期待値」は、手法やEAによっては当然ながら「マイナス」に算出されることもあり、その場合には長期的に運用しても利益を見込めないと判断できます。

一方で、期待値が「プラス」に算出される手法やEAであれば、長期的な運用において利益を期待することができるといえるのです。

初心者トレーダーの中には勝率の高い手法ばかりに目を向ける方も少なくないですが、いくら勝率が高くても期待値が「マイナス」である手法の場合には、損失を出してしまう可能性が高いといえます。

そのため、FXの取引手法やEAの選定、開発において、まずは期待値を求めるのが基本というのがよく理解できるでしょう。

【期待値は正確性が重要】:期待値は、あくまでトレードのパフォーマンスを予想する参考値です。そのため、期待値を過信しすぎることは厳禁といえます。

また、期待値の算出方法が誤っていたり、無意識に良い数値に導こうとするいい加減な求め方であったりすると、間違った結果を出してしまい、将来的に大きな損失を出す恐れもあるのです。

ミスを起こさないように、次項で解説する期待値の計算方法をしっかり押さえましょう。

期待値の計算方法は?

トレード手法、EAの実力を推し量る指標の一つといえる「期待値」ですが、その計算方法はどうなっているのでしょうか。計算方法に関し、簡潔に表すと、以下の計算式が挙げられます。

期待値=「勝率」×「勝ちトレードの平均利益」-「負率」×「負けたトレードの平均損失」

例1)「勝率」が50%,「勝ちトレードの平均利益」が10pips,「負けたトレードの平均損失」が8pipsである手法の期待値を求めるとします。

期待値=0.5×10pips-0.5×8pips=1pipsと算出できました。

例2)「勝率が」70%,「勝ちトレードの平均利益」が10pips,「負けたトレードの平均損失」が30pipsである手法の期待値を求めるとします。

期待値=0.7×10pips-0.3×30pips=-2pipsと算出できました。

例1と例2の手法を比較すると、例2の手法の方が勝率は高いにもかかわらず、長期的なパフォーマンスを指す期待値では0を下回っているため、2つの例においては例1の手法を採用すべきと判断できます。

このように期待値で手法やEAを比較することにより勝率に惑わされない、正確な評価を行えるようになるのです。

【計算に必要な勝率、平均損益の求め方】:期待値を求めるうえで、肝心な手法の「勝率」「平均利益、損失」はどのように設定するのかと気になった方もいることでしょう。

基本的に、それらのパラメータは過去の取引履歴を参考に設定するのがベストといえます。また、過去に取引をした経験がないというトレーダーの方ですと以下の2つの方法が推奨可能です。

1)デモトレードにて取引履歴を作成し、パラメータを求める。
2)ヒストリカルデータを入手して、過去検証によってパラメータを算出。

※ヒストリカルデータは取引プラットフォームMT4を所有の方であれば、比較的容易に入手できるため、押さえておきましょう。

期待値は何に重要?

期待値の定義や計算方法について解説してきましたが、期待値は特に何に重要で、どう活かすことができるのか、気になっている方もいることと思います。

結論からいうと期待値は以下のポイントにおいて特に重要です。

(1)トレードのブラッシュアップ
(2)取引戦略の構築
(3)新規手法の選定

(1)トレードのブラッシュアップ:期待値はトレードの長期的なパフォーマンスを表す指標であると述べました。つまり、期待値を少しでも向上させることができれば、トレードのパフォーマンス向上、すなわちトレードのブラッシュアップにつながるのです。

具体的には、トレードの「利確」「損切り」のタイミング、取引時間帯、取引通貨ペア、売買ルールの変更など、さまざまな条件を調整していくことにより期待値の改善を図ることができます。

(2)取引戦略の構築:投資としてFX取引を運用するうえで取引戦略を構築してから、取り組むことは非常に大切です。取引戦略とは具体的には、「獲得利益の目標」「取引頻度」「レバレッジ」「取引ロット」などがこれに当たります。

これらの数値を設定する際に期待値を参考にすれば割と的確な値を得られることでしょう。具体的な例を見てみましょう。

例)資金10万円にて期待値が10pipsの手法を用い、1年に100万円の利益を獲得することを目標にするとします。

すると、1ヶ月に約8万円の利益が欲しいところです。1ヶ月の取引日数は約20日間ですが、1日に2回取引するとしましょう。

その際、1回あたりの取引利益目標は約8万円÷(約20日×2回)=約2000円と算出できます。

期待値が10pipsである点を考慮すると、約200万円まで取引資金を拡大する必要があるため、レバレッジは約200万円÷資金10万円=約20倍と算出できるのです。

初心者だとこの例のような取引戦略を構築せずFX取引に臨む方も中にはいますが、やや軽率といえ最悪の場合破産にもつながりかねません。できるだけ期待値の考え方を活用して綿密な戦略を持つようにしましょう。

(3)新規手法の選定:FX投資を続けていくにつれ、獲得利益の向上、投資リスクの分散などの観点から新規の取引手法を取り入れて取引幅を拡大したいというケースも発生してくると思われます。

その際、パフォーマンスの悪い取引手法を採用してしまうと、却って資産を損失しかねません。そのため、将来性やパフォーマンスを見極めるために、しっかりと期待値を求めて選定に活かすことが推奨されます。

システムトレード(自動売買)をするなら特に期待値が重要!

近頃関心を集めるシステムトレード(自動売買)は、ほったらかしで資産運用できることがメリットであるといえるでしょう。ただし、裏を返せば、トレーダーが自身の経験や知識による裁量で取引に介入する余地が少なくなってしまうのです。

そのため、システム(EA)への信頼性がより一層求められ、期待値を慎重かつ正確に算出しなければなりません。

前述した通り、期待値の正確な算出には豊富な過去データ、過去検証が重要です。それらを提供してくれる取引ツールとしてはMT4がおすすめできます。

期待値と相性の良い取引プラットフォームMT4とは?

期待値を求めていく際、正確性や算出の容易さ、効率性はパフォーマンスを左右する重要なファクターといえます。

そのため、期待値を活用するための取引プラットフォーム選びも大事なポイントの一つです。諸々を考慮すると、期待値と相性の良い取引プラットフォームとしてはMT4が挙げられるでしょう。

MT4は過去検証の仕組みが充実しているうえに、あらゆるシステムトレードにも対応している点が魅力で期待値を求める最高の味方といっても過言でありません。

この機会にMT4の利用も検討してみるのはいかがでしょうか。

MT4で期待値を上手に求めてみよう!

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FXにおける期待値の定義、役割や活用方法について解説してきました。FXでの資産運用において、期待値はトレードパフォーマンスの把握や改善を行ううえで、これ以上ない有効な指標といえます。

その期待値を算出するための環境を提供してくれるツールとしては、先にも述べたMT4が人気です。

国内では対応している業者があまりないMT4ですが、XMTradingBigBossなどの海外FX業者では主流です。この機会に、海外FX業者で口座開設をして、MT4を利用し期待値の考え方をフルに活用した資産運用を行ってみてはいかがでしょうか。

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